「純広告」と「タイアップ記事広告」

雑誌広告には「純広告」と「タイアップ記事広告」があります。まず、簡単に両者の違いを説明します。

純広告」は、通常の広告のことを指します。「純」は純粋の純です。つまり、出稿する広告主側が広告を制作して出稿するものです(広告代理店を通して制作することもあります)。雑誌側は広告枠を提供します。読者に広告内のフレーズやデザインを通して商材の印象付けを行います。

タイアップ記事広告」は、雑誌側のライターが広告主の商材を宣伝する記事広告を制作します。その制作記事広告に対し、広告主が広告料を払います。読者からすると広告として認識できないことがよくありますが、商材を身近に感じてもらう効果があります。読者に商材の特徴を理解してもらう事にも向いています。「PR」というクレジットが入る場合もあります。

純広告とタイアップ記事広告の違いは、お分かりいただけたでしょうか。実は雑誌広告界において、どちらの広告を採用するかについて、ここ約20年で大きな転換期を迎えています。

雑誌広告の純広告とタイアップ広告の比率は、1999年時点では純広告が全体の約9割と圧倒していました。しかしその差は徐々に縮まり、2015の調査では純広告が約6割、 タイアップ広告が約4割となっています。(第4回 雑誌広告効果測定調査 M-VALUE 報告書から抜粋)

上述から、雑誌広告は純広告からタイアップ記事広告へと大幅にシフトしていると言えるでしょう。

では、純広告とタイアップ記事広告のメリット・デメリットを掘り下げ、なぜ、現在、タイアップ記事広告が求められているのかを考察していきましょう(ここでは、主に近年台頭しているタイアップ記事広告に焦点を当てます)。

<純広告のメリット>

  • 露出効果が大きい。ブランディグ効果がある。
  • 雑誌のターゲット層に絞って広告を出すと目に留まることが多い。
  • 既存顧客や見込顧客だけではなく、顕在顧客にもアプローチをかけることができる。
  • さらには、潜在顧客にアプローチできる。

<純広告のデメリット>

  • 大きな印象を与えるわりに、実際に購買行動に移してもらえないことが多い

 <タイアップ記事広告のメリット>

  • 掲載雑誌の信頼性を活用できる

例えば、女性週刊誌「an・an」に記事を掲載する場合、読者は「an・an」が特集している記事だから安心だろうというように、あらかじめ信頼性が構築されいる状態から記事を読んでもらえます。これは長年、雑誌と読者の間に築いてきた信頼性によるものです。タイアップ記事広告はこの信頼を活用できることが大きいです。 

  • ブランド作りに優れる

すでに雑誌に築かれているブランドのイメージをスライドして、自社のブランドイメージに反映させることが可能です。

  • 記事内容に客観性があるため、信頼度が高い

インターネットの普及により、消費者の多くは「クチコミ」を重視する傾向が強くなりました。消費者は常に比較検討を行っています。そのため、多くの方は主観的な自社の広告に比べ、他者からの客観的な評価を求めます。タイアップ記事広告は雑誌という第三者が客観的な評価で書いているため、商材についての信頼感を与えます。

  • 多くの情報で商材の訴求をすることができる

掲載できる量が純広告と比べ、圧倒的に多くなっています。商材の様々な魅力を豊富な文章と写真によって伝えられます。また、読者にゆっくりと読んでもらうことができるため、購買行動への検討の時間を与えることができます。

< タイアップ記事広告のデメリット>

  • 費用が純広告に比べて高い

タイアップ記事広告の場合、雑誌媒体社が原稿を制作するので、掲載費にプラスして制作費が必要になります。例えば女性誌の場合、2ページで、300万~400万程度の予算と考えてよいでしょう。

もし、費用を抑えたいと考える場合は、ほとんどの雑誌で「連合広告特集」を用意していますので、こちらの利用を考えましょう。これは、複数企業が連合して広告を掲載する企画です。

  • 雑誌掲載までに時間がかかる

まず、雑誌社のライターが依頼を受け、商材についての取材をします。その後、ライターが取材の結果を文章や画像にし、自社に確認します。自社で記事を書くのと、他社が記事を書くのでは所持している情報量が違うため多くの時間が必要となってくることは想像できるでしょう。

  • 読者が不信感を抱く可能性がある

タイアップ記事広告は一般の記事に紛れて掲載されており、読者は広告と気付かずに読んでしまうことがあります。その場合、「おすすめ商品の記事だと思ったのに広告だった」と感じることもあります。 

純広告とタイアップ記事広告はどうやって使い分ければいいでしょうか?

上記、メリット・デメリットを基に「純広告」、「タイアップ記事広告」の特徴的な使用方法を上げます。

「純広告」は、「インパクトを与えたい」、「ブランド力を高めたい」という場合にお薦めです。タイアップ記事広告では読み物として掲載されるため、商材のインパクトが弱いため、とにかく多くの人に印象に残したいという場合に有効です。

「タイアップ記事広告」は、記事形式で広告が掲載されるため、関心のある人だけでなく取り敢えず雑誌を読んでみている人にも目を通してもらえるので、じっくりと訴求したい場合にお薦めです。

タイアップ記事広告の利用について

先程も述べましたが、タイアップ記事広告は増加傾向にあります。特筆すべきは、タイアップ記事広告の掲載面の広さと文字数です。どんなに魅力のある商材だったとしても、純広告では規定の情報量でしか訴求が出来ません。

タイアップ記事広告は、その目的に合わせてさまざまな展開が可能です。例えば、新規の商材の告知であれば、実際に使用してみた感想を読者目線で盛り込むこともできます。インタビュー形式や対談形式などのさまざまな形式があります。

では、具体的にタイアップ記事広告の利用が有効なケース例を上げます。

  • 商材に特別大きな特徴がなく、他社との差別化が難しい場合
  • 新しい商材で、まだ世に出回っていない場合
  • 多くの情報の中からじっくりと吟味し、考えて欲しい場合、etc

以上、「純広告」と「タイアップ記事広告」について書いてきましたが、結局の所は、目的によってきちんと使い分けることです。もし、自社にとってどちらが有効な広告かとお悩みでしたら、雑誌広告代理店に相談するのもよいでしょう。